アカデミーブログ
【イベントレポート】第9回VRハッカソン
2021/07/07
こんにちは、TA卒業生アシスタントのO(オー)です!
先日、VRアカデミーでは恒例イベントである「VRハッカソン(※1)」が開催されました。今回で9回目を迎え、参加人数もオンラインを含めると過去最多の81名を記録!計12チームが2週間にわたってVRコンテンツ開発技術を競い合いました!
この記事では主にその最終日の様子をお伝えします。外からではわからないVRアカデミーの雰囲気や特徴などを感じて頂けたら幸いです。
※1ハッカソン…プログラマーやデザイナーなどのソフトウェア開発者が、 短期間に集中的に開発作業を行うイベントのこと。
目次
◆VRハッカソンとは?
VRアカデミーでは受講生の皆さん個人の技術向上はもちろん、チーム開発の難しさや楽しさを味わっていただきたいと考えています。実際の企業などの現場ではチーム開発が当たり前であるという事実と、受講生同士の横のつながりを重視しているからです。 また、受講三か月が経過した時点での自分の実力を知る場でもあり1からコンテンツを作り上げる難しさを味わっていただく場でもあります。
VRハッカソンでは各コース合同でチームを組み、与えられたテーマに沿って約1~2週間でVRコンテンツを開発します(今回は2週間)。提出されたコンテンツは審査員が体験をして評価をし、最も優れた作品を提出したチームにはハッカソン賞など各賞が贈られます!
なお、ハッカソン参加は強制ではなく、任意ですので事前に仰っていただければ辞退することも可能です。とはいえ、毎回ほぼ全ての方が参加されていますよ。
◆今回のテーマは「パラリンピックの競技」
VRハッカソンでは初日に毎回決まったテーマが発表され、各チームはそのテーマに沿ったVRコンテンツを開発することになります。今回はなんとタレントの乙武洋匡さんにテーマを決めていただきました。乙武さんとは第1回、第4回のハッカソンでもコラボさせてもらいましたが、今回もあの一大イベントを前に再び登場して頂きました!
ハッカソン初日に公開されたビデオレター テーマは「パラリンピックの競技」。正直難しいテーマでしたが、解釈の仕方は各チームにお任せしました。
まずはチームの中で企画を決定しなければなりません。また、チームの約半分のメンバーはオンライン参加のため、リモートでの連携が必須になります。情報収集、企画会議、コンテンツの仕様決定、役割分担…。実際の開発をスタートするまでがなかなか大変です。
各チームはslackやzoomといったコミュニケーションツールを駆使してこれから2週間、自分たちの時間を使ってコンテンツの完成を目指します。
各コース合同チームのため初対面のメンバーが多い中、リモート連携でVRコンテンツを作るという、なかなかハードな課題だと毎回感じさせられます…!ですがこういった「とにかく期間内でやり切る、完成させる」という経験をVRアカデミーでは重視しています。
実際ハッカソンのようなイベントを期に一気に成長する方が結構いらっしゃいます。
チームのためなら頑張れる、VRアカデミーでは少しでもそういった経験を味わっていただきたいと思っています。
◆2週間後…ハッカソン最終日!
テーマ発表から2週間後の6月19日。ハッカソン最終日ではイベント会場を貸し切り、各チームに最後の調整を行っていただきます。
開発終了後、同じ会場で開発したコンテンツの企画プレゼン大会も行われます。 今回の会場は茅場町にある、「FinGATE KAYABA」。
運営元の平和不動産株式会社様のご協力のもと、会場を提供して頂きました!広くて清潔で設備が充実、ハッカソンにぴったりの会場でした! ありがとうございます!
■最終日~授賞式の流れ
- 10:00開場 ↓
- 15:00開発終了 ↓
- 15:30企画プレゼン大会 ↓
- 17:00 ハッカソン最終日終了↓
- 1週間後…審査結果発表、授賞式
開場前に机を消毒するスタッフたち。感染対策、毎回お疲れ様です。
受付をする受講生。手の消毒と体温測定にご協力いただきました。名札が多すぎてあたふたするスタッフ。
開場の午前10時になったとたん続々と到着する受講生の皆さん。
顔には2週間の疲れが見える人もちらほら…。果たして開発はうまくいっているのでしょうか…?
◆15時まで開発タイム。そのあとは…。
開場から1時間も経たないうちにほぼ全てのチームが到着しました。
全体の参加人数の約半分といったところでしょうか?残りの参加者はオンラインにて参加しています。
ZoomやSlack、Gitなどのwebサービスを使っての連携はこの2週間でだいぶ慣れたご様子。
VRアカデミーでは普段の授業から積極的に外部アプリケーションを利用した授業や課題を行っているため、
気づけばパソコンでいろんなことができるようになっていきますよ。
Zoomでオンライン参加者と打ち合わせをする現地参加者。
開発のタイムアップは15時。
それまでにVRコンテンツを提出しなければなりません。
といっても15時になれば解放というわけではなく、もう一つの大きな山場が待っています。
審査員に向けた各チームの企画プレゼン発表会です。
開発と同時進行でプレゼンテーションの資料も作成しなくてはなりません。
プレゼンではなぜそのテーマにしたのか、なぜVRである必要性があるのか、どんなコンテンツなのかを簡潔に発表する必要があります。なので各チームプレゼン担当を決めてやっているようですね。
プレゼン大会の様子は記事の後半でもう一度お伝えしたいと思います!
プレゼン資料の作りこみを進めるチーム。デザインに気合が入っています。
◆各チーム最終調整、そしてトラブル発生も!
デバッグ作業を進めるチーム。なんとオンライン機能の実装にチャレンジしているのだとか。
エラーについてスタッフに質問する受講生。
ビギナーコースの方も頑張ってくれています。
開発が順調なのか、なごやかな雰囲気のチーム
刻一刻とタイムアップが迫る中、各チーム最終調整を行っています。
HMDを被ってひたすらデバッグをするチーム、エラーとの戦いが長引くチーム、お菓子の差し入れを行うチーム、もうコンテンツが完成して雑談しているチーム。
プロジェクトの進め方、メンバーの性格によって様々ですね。共通しているのはなんともいえない連帯感。
とても2週間前が初対面とは思えない雰囲気を感じます。個人的にもイベントを通して一気に横のつながりが広がることが多いと感じています。
やっぱりVRについて一緒に語れるような知人って普段の生活ではなかなかいなかったりするのでこういう繋がりは嬉しかったりします。
Git関連のトラブルは、もはやお馴染みの光景。
最終日になってトラブルが発生するケースも多く、今回も例外ではなさそうです。エラーが消えない…、シーンを上書きしてしまった…、リモートからプルできない…、APKがビルドできない…などなど。
次から次へと起こるトラブルに対応を迫られる受講者の皆さん。
Webで解決策を検索する、Slackで質問してみる、違う条件で試してみる、アシスタントや講師に相談する、チームで話し合う。
八方手を尽くして一つ一つ解決していきます。一人での開発だったら間違いなく心が折れている状況でも、
周りのサポートがあれば何とか前に進んでいけます。アプリ開発においてエラーやトラブルは避けられません。
こういった状況を何回も乗り越えていくことで自然と「やりとげる力」が身についていきます。
それはVR開発だけでなく、他の仕事でも絶対に役立つスキルだと思っています。
全員で完成したシーンを確認するチーム。
こまめに消毒するスタッフ。
寝不足なのか、エナジードリンクで気合を入れる受講者。
13時を回り、そろそろラストスパート。昼食も抜きで作業に没頭する参加者もちらほら。
◆タイムアップ!そして企画プレゼン大会!
15時でついに開発終了。自然と湧き上がる拍手。 15時になり、ついに開発終了!
お互いの健闘を称えるかのように拍手が起こります。
この後は各チームの企画プレゼン大会に移ります。
審査員も最前列の席にスタンバイ。
VRアカデミーでは企画プレゼンを重視しており、イベントで作品を発表する場合は必ず企画プレゼンも一緒にやっていただきます。
「わざわざHMDをかぶって体験するメリット」「VRだからこそ解決できる課題」などを明確に示してあげないと、そもそも人に体験してもらえないという厳しい現実があることを知っているからです。
せっかく作ったのに、プレイしてもらえないなんてもったいないですからね! その他にも、プレゼンを作りこむ中で作品のコンセプトを再度はっきりさせることができたり、チーム開発ではビジョンの統一が促されたりなどの効果もあります。
ハッカソン以外でも授業でのプレゼン、修了制作を作る前の企画プレゼン、中間報告プレゼン、本番のプレゼンなど、割とプレゼンで発表する機会も多く、フィードバックも受けられるので自然とプレゼンスキルも磨かれていきます。
プレゼン大会用のZoomに次々と集まってくるオンライン参加者。
発表時間は長めの1チーム5分が与えられました。制限時間がすぎるとタイムキーパーに止められちゃいますので注意して下さいね。
発表形式はチーム全員が前に出てくる以外は自由。オンライン参加者がプレゼンを担当するチームもあります。どんなコンテンツを作ったのか楽しみですね。 それでは発表の様子を画像でご覧ください。
プレゼンの席も記者会見みたいでかっこいいですね
こちらのチームはオンライン参加者がプレゼンを担当。
プレゼンにはコンテンツのプレイ動画も挿入してもらいました。
やっぱりチームメンバーに感謝するコメントが多かったですね。
メンバーの紹介と担当も発表してもらいます。仲良さそうですね。
他のチームのプレゼンに聞き入る参加者。
ユニークな企画が多いですね。
操作の仕方を実演するチームも。屈伸で操作できるらしいです。
紙幅の都合上、内容の詳細は割愛しますが、それぞれのチームがどのようなコンテンツを作ったのか、簡単な表にまとめました。
チーム | 作品名 | 内容 |
---|---|---|
A | 遅刻遅刻! 会場まで急がなきゃ!! | 屈伸で移動できるOnlineレースゲーム |
B | Project Indian | 頭だけでバランスをとるVR競技 |
C | VRind Soccer | ブラインドサッカーの再現 |
D | Flying Wheel Chair | 宇宙空間でタイムを競う車椅子レース |
E | Chair Acrobatics | 車椅子に乗ってアクロバット体験 |
F | VRボッチャ | 頭だけで操作できるパラ競技&クイズ |
G | GLIDER | 頭の傾きでグライダーを操作する |
H | Difference | 有翼人の世界でパラについて考える |
I | Touch On Face | 頭の操作でボールをキャッチする競技 |
J | オリンピック開会式を体験しよう | 開会式で聖火台に火を灯すリアル体験 |
K | PLANKTON | 惑星をぶっこわす車椅子バトミントン |
L | Last Throw | ボッチャオリンピック代表を体験 |
こうしてみると、頭だけで操作できるコンテンツが結構多いですね。
乙武さんが実際にプレイできるよう工夫されたのがわかります。
◆プレゼン大会終了!審査結果は一週間後!
12チームによるプレゼン大会が終わりました。
これでひとまずはハッカソン終了です。
審査は後日乙武さんが同席する場にて行われ、体験できるものは実際にプレイしていただきます。
そして1週間後に結果が発表されます。
毎度恒例、VRのVでポーズを取っていただきました。
最後に集合写真を撮り、解散です。2週間本当にお疲れ様でした!とりあえず今日は帰ってゆっくりお休みくださいね!
それぞれの机で互いの健闘を称えあうチーム。
お疲れ様でした!
◆1週間後、結果発表&受賞式!
3作品にそれぞれの賞が贈られます。
一週間後の土曜、すべての審査が終わり、投票が行われ、受賞作品が決まりました。
今回も12チームの中から3チームにそれぞれ違った角度から評価を受けた賞が贈られます。
1つ目はTeacher賞。講師およびアシスタントの投票、協議によって決まる賞となります。
2つ目がハッカソン賞。こちらはプロの審査員によって決められる賞で、企画、コンテンツの完成度など、総合的な評価によって決まります。
3つ目は乙武洋匡賞となっており、乙武さんが一番すごいと思った作品に授与されます。 全員が入ると密になってしまうため、会場は2つに分け行われました。
授賞式の会場にはチームの代表者だけが集まり、その他のメンバーは別会場やオンラインでカメラ越しに中継を見守ります。 いよいよ発表です!
■Teacher賞 講師とアシスタントが選んだ作品はこちら!
チームEのチェアアクロバットです!
車椅子に乗ってアクロバットにステージを駆け巡るVRコンテンツです。
車輪を手で漕ぐような動作をすると実際に車いすが動き出します。
普段は体験できない視点であること、リアルな操作感、スリルなどが評価されました。おめでとうございます!
◆ハッカソン賞 プロの審査員が選んだ作品はこちら!
チームAの「遅刻遅刻!会場まで急がなきゃ!」です!
この作品は屈伸の動きだけでプレイヤーがジャンプ移動できるようになっており、手足にハンデがある方でも楽しめます。
ステージの作りも凝っていて、沿道に群がる観客の動きもおもしろいですね。
BGMはメンバーの方が自作したようです。そしてなんとオンライン対戦もできるようになっていて、4人まで対応とのこと。
完成度、操作の面白さ、開発技術の高さが評価され、受賞となりました。おめでとうございます!
◆乙武洋匡賞 そして最後、乙武さんが選んだ作品はこちら!
チームF、VRボッチャです!]
こちらの作品も頭の動きでボールを投げ、ボッチャのミニゲームを体験できるコンテンツです。
ミニゲームモードのほかに、パラリンピックに関するクイズモードも実装されていて、選択肢に向かってボールを頭から投げるというユニークなものになっています。
デザインやナレーション、エフェクトなどが非常に丁寧に作りこまれており、かつ全体的なコンテンツのボリュームもこの短期間にしてはかなりのものでした。
実は受講生にもアンケートを取ったところ、Fチームへの票がダントツで1位となりました。すごい!!
◆ハッカソンでの気づき、そしてVRフェスへ
授賞式が終わり、第9回ハッカソンも無事幕を閉じました。 81名というかつてない参加人数のなか、全12チームが作品を提出させるという大成功のイベントだったと思います。
今回、初めてハッカソンをやってみて、あるいは2回目のハッカソンを体験してみての受講者の声を一部抜粋します。 ・授業の課題と違い、自分で目的をもって1からコンテンツを作り上げるというのは経験値としてとても濃いものになった。
- チーム開発をする中で、自分の強みを把握することができた。
- (酔いなど)VRコンテンツならではの難しさを味わった。
- プロジェクトの効率的な進め方についての気づきが多かった。
- チーム開発では責任感が生まれるのでモチベーションが高く保てた。
- 自分の作ったものに対する客観的なフィードバックを得られた。
- いろいろな方と知り合うことができたのが貴重だった。
皆さんそれぞれに気づきがあったようで良かったです!
そして、次に待っている目玉イベントにVRフェスがあります。
VRフェスは各コースの受講生によって作られた修了作品を展示するイベントで、
今回のような授賞式もあります。
VRハッカソンは2週間という短期間でしたが、VRフェスは約2か月間の開発期間があります。
ハッカソンでの気づきがVRフェスではモロに活きてきますよ!
私たちスタッフも受講生の皆さんの作品づくりを全力サポートさせていただきますので、頑張ってくださいね!
VRアカデミーではコロナウィルス対策を最優先に運営を行っています。
入場時の体温検査、手のアルコール消毒、会場の定期的な換気、スタッフによる消毒など、皆様が安心して授業に集中できるよう、万全の体制を整えております。
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