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VRならではの体験を目指して! 第6回VRハッカソン開催

2019/12/16

目次

|はじめに

2019年12月7日(土)に第6回目となるVRハッカソンを開催しました。場所はコロプラグループの株式会社360Channel様のご協力により恵比寿ガーデンプレイスのコロプラ・セミナールームにて行いました。

今回もハッカソン当日の模様をレポートしたいと思います。


■開催概要

  • 開催日:2019年12月7日(土)
  • 時 間:10:00~18:00
  • 参加者:4~5名×10チーム(VRエンジニアコース、実写クリエイターコース合同)
  • 会 場:コロプラグループ ・セミナールーム

■ハッカソンテーマ

「360~VR ならではの、新しい視点のコンテンツ」

ハッカソンとはチームを組み、与えられたテーマを、企画から開発、発表までを短期間で成し遂げ、コンテンツやサービスを開発するイベントの総称です。

VRアカデミーでは授業の一貫として、受講開始3ヶ月後にハッカソンを実施しています。全コース合同で5名程のチームを組み、1週間でオリジナルのVRソフトを開発します。

今回のテーマは「360 ~VRならではの、新しい視点のコンテンツ」。アカデミーの授業では毎回VRならではのソフトを作ることにフォーカスをしています。そこで、今回は改めて「VRならではとは何か?」。「そして誰も見たことのない新しい視点」のオリジナルVRソフトの開発に挑戦してもらいました。

■参加者の構成

VRアカデミーを今期受講している方は約50名ですが、そのうち約8割が社会人です。残り2割が大学や専門学校等の学生という構成になっています。ほとんどの受講生は平日は仕事や学校に通いつつ、帰宅後等にSlack等のグループチャットを使って開発を行いました。

<当日のタイムスケジュール>

  • 10 : 10 :開場・開発スタート

  • 12 : 00:中間報告回


  • 15 : 20:開発終了
  • 15 : 30:発表(開発結果報告)
  • 16 : 20:VR体験会
  • 17 : 10:審査発表会&フィードバック
  • 18 : 00:終了

■VRハッカソンの目的

VRハッカソンには下記3つの目的があります。

1.VRソフト制作のワークフローを体験する

2.チームでのソフト開発を経験する

3.受講3ヶ月目の今の自分の実力を知る

1つ目は授業ではもちろんVRソフトの制作手法について授業を行いますが、やはり実際に体験してみることが遥かに効果的です。VRハッカソンを通して「こうすればVRソフトを開発出来るんだ!」というのを知ってもらうことが目的です。

2つ目はVR業界では個人ではなくチームで一つのソフトを開発していくケースが多いです。実際にチーム開発に挑戦してもらうことで、Gitを使った複数人でのプロジェクト管理の方法やコミュニケーションの重要さ等を肌で実感してもらうことが目的です。

3つ目は自分自身の今の実力を知ることです。VRアカデミーは受講期間最後にオリジナルVRソフトを開発し、出展展示してもらうのですが、そこで今の自身の実力でどこまで実現が可能かを判断する材料にしてもらうためです。またハッカソンを通して何が足りないのかを知ってもらうこともあります。

そして最後になりますが、本来仕事は決められた期限までにやり遂げなければいけません。特に業界への就職・転職を考えている人にとっては大事な要素です。

VRハッカソンは、チームビルディングから企画・役割分担・開発、そして課題発表までを短い時間で一気にやり遂げる経験を積むことができると考えています。VRアカデミーではVRコンテンツを開発する知識や技術だけでなく、チーム内のコミュニケーションやチーム開発まで体験することを大切にしています。

■当日の開発風景


今回のハッカソンは開発機材をOculusQuestに統一。殆どの人が1人1台VR機器を持っています。

 


セミナールームの各チームの机に集まって最後の開発を行いました。
多くのチームは事前にある程度開発を終了して当日は機能の追加や微調整に多くの時間を費やしていました。


イベント中は時々笑い声が聞こえるなど集中しながらも終始和やかな感じで進んでいきました。


アカデミーの学生には女性の方も活躍しています。特に女性がいるチームはユニークなアイデアが出ることが多く、今回も独自の着眼点でソフトを制作していました。


開発終了後は発表会。ハッカソンではソフト開発だけではなくスライドも作成して全員の前で発表します。


こちらは体験会の様子。審査員の方に開発したVRソフトを実際に体験してもらいます。その際もわかり易くソフトが体験出来るように考えて説明を行うことが重要です。

 

<入賞作品紹介>

今回は全10チームの発表でしたが、この中から3作品が賞に選ばれました。審査員は会場提供していただいた360Channelのプロデューサー。ユニティテクノロジーズジャパンのプロフェッショナルエンジニア、そしてアカデミーの主任講師の三人によって選出されました。

★VRアカデミー・ハッカソン賞「チーム天下一品:ど近眼VR」


まずアカデミー講師が選んだ作品はチーム天下一品が開発した「ど近眼VR」となりました。

この作品は目が良い人が目が見えない人は普段どんな世界で見えているのか。というのを体験出来るコンテンツとなっています。視力0.01の人の見える世界をVR上で再現しボタン切替をすることで通常の視界に戻ることが出来、目が悪い人への理解を深めることを目的として制作したコンテンツでした。

★タノシマス賞「チーム新参:回」


タノシマス賞はチーム新参の「回」に贈られました。

この作品は「360 VRならでは」というワードに着目して、回転、暗転、明転、反転というワードを連想し、そこから遊園地のアトラクションにあるような部屋が回転するVR体験コンテンツを開発しました。特に回転はVR酔いを誘発する行動にも関わらず、テーマに対してじっくり考え、そこから難しいアクションに挑戦したことで受賞が決まりました。

★サンロクマ賞「チームMMSK:おくられびと~ The End of Life~」


そして最後に360Channel よりサンロクマ賞が贈られた作品はチームMMSKの「おくられびと~ The End of Life~」に決まりました。

この作品は人が人生でいくつも経験する式において唯一、自分自身が体験出来ないイベントとして葬式をフューチャー。お葬式を当事者として体験することが出来るコンテンツです。体験者が仰向けからスタートするというVR体験と、VR体験中にお線香やヒータを用意して更にリアルに感じれるように準備していたことが体験の高評価に繋がり見事受賞に繋がりました。


 

<まとめ>

今回のハッカソンは「360」「VRならでは」「新しい視点」という3つの難しいワードが入ったテーマとなりましたが、それぞれのチームが真剣に考えて作品を制作しました。印象的だったのはゲームコンテンツが10作品中2点のみ。またテーマとして死を取り扱ったチームが多かった等、人が普段体験出来ないことは何かということに注力した結果かと感じています。

一般的にはVRといえばゲームのイメージがまだまだ強いですが、最近では別にゲームに拘らなくとも、きちんとした体験が出来れば人は満足出来るソフト開発が出来ることが分かり、新たな時代にシフトしてきたと感じています。

また今回こそ受賞出来なかったものの、いじめやボディービルダーといった、尖ったテーマを扱ったチームもいました。それはチーム内に現役の学生がいたり、たまたまボディービルダーの選手がチーム内にいたからなのですが、その道に近い方がVRの技術を使ってその世界を表現するというのは今後ビジネスとしても更に重要な要素だと思っています。

今期の受講生も様々な職業の方(接客業、エステ店経営、自衛隊、公務員等)がVR/ARを学びに学校に通っています。そういった方たちが同じ教室に通い、それぞれのアイデアをぶつけて新しいコンテンツを生み出しています。自分の思い描いた世界をVRの技術を使って具現化したい!そんな方の入学を是非お待ちしています。

より詳しく学校について知りたい方は個別相談会、またはオープンキャンパスにまずはお申込みください。(下記リンクより詳細ページに移動します)皆様の参加をお待ちしています!