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CGデザイナーだからこそUnityを学ぶべき!

2018/12/27

こんにちは。今回は第3回Vアカオーディションにおいて、VRアカデミー賞を受賞したアドバンスコース受講生、伊東ケイスケさんにインタビューをおこないました。

<プロフィール伊東ケイスケ|KEISUKE ITOH>
多摩美術大学グラフィックデザイン学科アニメーション専攻卒。
2012年よりフリーランスの3DCGアーティストとして活動を開始。
近年は、VR作品の制作も行う。CG特有の冷たさを感じさせない、
あたたかな表現を追及している。

目次

|半年かけて制作した3DCGアニメーション作品(GROW)が、SIGGRAPH ASIAで上映がスタージUPのキッカケ!

ー経歴を教えていただけますか?

伊東:私は多摩美術大学でグラフィックデザインと手描きアニメーションを学びました。そして大学の卒業制作を作成するために初めて3DCGに触れました。大学のカリキュラムには全然そういった講義は無く、卒制で優秀作品に選ばれたいと考えたときに、周りが誰もやっていない3DCGならどうか?と考えました。そこで、卒業3ヶ月前に3dsMaxをなんとか覚えて作品を制作し、優秀作品に選んでいただくことができました。

卒業後、家庭用品のメーカーに就職して1年半ほどパッケージデザイナーをしていました。しかし、アニメーションを作る夢を諦めることができず、改めて本格的に3DCGを勉強しに一年半、デジタルハリウッドに通いました。

その後、デジタルハリウッドで卒業制作として作った3DCGアニメーション作品(Old Umbrella)が賞を取るなどし、その後更に半年かけて制作した3DCGアニメーション作品(GROW)が、SIGGRAPH ASIAで上映されたんです。そのあたりから仕事をいただけるようになり、今に至っています。

|HTC Viveを体験してみたらこれが凄く面白かった!

ー何故VRに関心を持ったのですか?また、なぜVRを学ぼうと思ったのですか?

伊東:最初は単純に仕事が忙しくて趣味をあまり持っていないことに気がつきました。そこで、家で出来る何か新しいものはないかと考えた時にVRに目を付けたんです。とりあえずまずはやってみようと思いまして、Viveを体験してみたらこれが凄く面白かった。それに自分は3DCGを扱えるし、VRコンテンツを作ることもできるのでは。と考えまして、検索でVRアカデミーを見つけ、その場ですぐに申し込みをしました。

 

|今の3DCG業界には確実にリアルタイムレンダリングの潮流が来ている

ー3DCGアーティストがUnityを使うことについてはいかがですか

伊東:元々3DCGデザイナーがUnityを学ぶものだと考えていたので、意外とそういった方が周りに少なくて驚きました!今の3DCG業界には確実にリアルタイムレンダリングの潮流が来ていると感じますので、3DCGアーティストの方は触れないと損だ!と思っています。

|「これならいける!」と感じたプロトタイプをもとに本格的な制作を開始!

ーVRシューティングゲーム「アビス・ダイバー(Abyss Diver)」を制作した理由についてお聞かせください

伊東:まずはVRを学習し扱えるようになった!というわかりやすい成果を示せるものを作りたいと考えました。VRアカデミーでは、作品が評価されれば、全国のネットカフェに展開している『VIRTUAL GATE』に、作品をリリース出来ます。そこでまずは、そのリリースを目指して制作しました。

作品作りの具体的な工程は、課題をいただいた瞬間から1週間程度でプロトタイプを作成し、検証して面白くなければ破棄する。その後再度、別のプロトタイプを制作する。このようなことを繰り返しました。これらの作業の中で、プログラミングのスキルも身に付きました。それから、「これならいける!」と感じたプロトタイプをもとに本格的な制作を開始しました。

|6DoFのVRアニメーション作品に挑戦し、国際映画祭に!

ー残り半年の目標やチャレンジしたいことを教えてください。

伊東:6DoFのVRアニメーション作品に挑戦したいです。国際映画祭でも、VRのセクションが立ち上がって来ている動きがあります。半年でそれに向けたプロトタイプを制作できればと考えています。

|VRの世界はまだ未発掘のものだらけで、今はチャンス!

ーVR映像作品のこれからについてはいかがお考えですか?

伊東:例えばアートアニメーションにはいろいろな面白い手法があります。ビーズを動かしたり、ガラスに描いた絵をストップモーションで撮影したり。そういった表現手法の広がりがVR制作の世界でも起こり、VR表現も進化していく。そういった流れを楽しみにしています。

きっとVRの世界はまだ未発掘のものだらけで、今はチャンスだと捉えています。私自身にも、なにかオリジナルの作風をVRの世界に、見つけたいと思っています。

 

VR作品を発表する際は、海外を拠点にしたい!

ー日本と海外での反応の違いについてはいかがですか?

伊東:経験からですが、CGアニメーションを発表した時に日本より海外からの方が全然レスポンスが多いんです。なのでVR作品を発表する際は、海外を拠点にしたいと考えています。

例えば北欧だと作家性を楽しむ文化も多く、そういった作者に対する国の支援がある場合もあります。そういったところも考えながら、活動していきたいと思っています。

|まだ底が見えない面白さを感じ続けています!

ー最後に、これからVRを学びたい、作りたい人たちに向けてメッセージがあればお願いします。

伊東:フリーランスの立場から本音を言えば、同業者が増えてしまうと困る、という面もあります(笑)ですが、そんな野暮なことは言わず、やっぱりみなさんとVRを楽しめたら嬉しいです。

VRを触り始めてまだ半年足らずですが、やっぱりまだ底が見えない面白さを感じ続けています。魅力を感じたなら、ぜひすぐに始めてみましょう。

 


伊東さん、インタヴューありがとうございます。伊東さんの次のVR作品が楽しみです(笑)

インタヴュー後記

伊東ケイスケさんのインタヴュー1年後、伊東さんは、VRアカデミー受講中の1月映画プロデューサーの協力を得て、ヴィネチアの制作ワークショップに参加、卒業後制作したVRアニメーション作品「Feather」が今年8月開催第76回ヴェネチア国際映画祭のVR部門でプレミア上映されるという快挙を成し遂げました!

詳しくは、以下の「VRランナー第2号」の記事をご覧ください→

VRアニメーションの可能性は無限大。VRでしか表現出来ない面白さを求めて